CIS AWS Foundations Benchmarkの3.8に対応したCloudWatchアラームで特定のユーザのみ検知条件から外す

CIS AWS Foundations Benchmarkの3.8に対応したCloudWatchアラームで特定のユーザのみ検知条件から外す

Clock Icon2020.07.26

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

はじめに

CIS AWS Foundations Benchmarkの3.8(「S3バケットポリシー変更に対して、アラーム通知設定されていること」)に対応したCloudWatchアラーム・メトリクスフィルタ、及び関連リソースがある状態で、特定のIAMユーザのみ検知条件から外したくなったため、設定変更を行う方法を調べてみました。

前提

  • CIS AWS Foundations Benchmarkの3.8の項目に対応したCloudWatchアラーム・メトリクスフィルタ、及び関連リソースが作成されている

やってみたこと

  1. 検証用のバケットを作成
  2. バケットポリシー変更イベント(PutBucketPolicy)を発生させる
  3. CloudWatchログに発生したイベントの確認
  4. メトリクスフィルタの編集

1.検証用のバケットを作成

マネジメントコンソールから katoaki-cis-test というバケットを作成

2.バケットポリシー変更イベント(PutBucketPolicy)を発生させる

PutBucketPolicyを発生させるために、ダミーでマネジメントコンソールから katoaki-cis-test バケットの[アクセス権限]-[バケットポリシー]とメニューを辿り、バケットポリシーエディタで以下のポリシーを入力

{
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {
            "Sid": "PublicRead",
            "Effect": "Deny",
            "Principal": "*",
            "Action": "s3:GetObject",
            "Resource": "arn:aws:s3:::katoaki-cis-test/*"
        }
    ]
}

3.CloudWatchログに発生したイベントの確認

  • CloudTrailに設定されているロググループ(私の場合は CloudTrail/DefaultLogGroup というロググループ名でした)を開き、 PutBucket でフィルタし、手順2で実施したイベントの発生を確認

  • 【任意】次の手順で、フィルタパターンを検証するのに使うため、マネジメントコンソール上からタイムスタンプとメッセージの出力をコピーして控えておきます

4. メトリクスフィルターの編集

  • 手順3で確認したロググループのメトリクスフィルターの領域を表示し、CIS3.8用に作成したメトリクスフィルターを見つけて開きます。(検索で Bucket などと入力すると見つけやすいと思います)

  • 特定のIAMユーザを除外するために、フィルタパターンに ($.userIdentity.userName!=<IAMユーザ名>) をAND条件で追加します。例えば、下記のような設定値になります。
{ ($.userIdentity.userName!=<IAMユーザ名>) && ($.eventSource = s3.amazonaws.com) && (($.eventName =PutBucketAcl) || ($.eventName = PutBucketPolicy) || ($.eventName = PutBucketCors) ||($.eventName = PutBucketLifecycle) || ($.eventName = PutBucketReplication) ||($.eventName = DeleteBucketPolicy) || ($.eventName = DeleteBucketCors) || ($.eventName= DeleteBucketLifecycle) || ($.eventName = DeleteBucketReplication)) }
  • 【任意】「パターンをテスト」セクションで、カスタムログデータに手順3で控えておいたログメッセージがあれば、それを貼り付けてテストします。フィルタパターンを修正前のものと切り替えてみると、指定したIAMユーザ名の場合には検出されないことが確認できます

5. 動作確認

PutBucketPolicyを発生させるために、バケットポリシーエディタでポリシーを変更してみます。 Resource の値をダミーの値に変更します。

{
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {
            "Sid": "PublicRead",
            "Effect": "Deny",
            "Principal": "*",
            "Action": "s3:GetObject",
            "Resource": "arn:aws:s3:::katoaki-cis-test/test*"
        }
    ]
}

変更後に CloudTrail/DefaultLogGroup のロググループ名でした)を開き、 PutBucket でフィルタし、直前の手順で実施したイベントの発生を確認した上で、アラームの状態は「OK」のままになっていることを確認します。

参考

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.